初夏に行こうと思っていた尾瀬も行けず仕舞い、あとはいつ行けるかタイミングを窺うような日々が続いた。
取り敢えず先にどこかキャンプでも・・・とは思ったものの、昨今のブームのお陰で気乗りせず。
そんな悶々とした日々を送り、ようやく天気とも折り合いが付く機会がやって来た。
前回尾瀬に行ったのは一年前の丁度同じ頃、群馬側から入りアヤメ平を歩いた。
で、今回はというと、まだ歩いていない部分を埋めるべく福島側から入ることにした。
暗くなる前に檜枝岐には着いたが、このまま御池まで上がっても飯食って寝る以外することがないので
まずはひとっ風呂浴びてから御池に上がることにした。
風呂屋を出る頃には完全に暗くなってしまい、あのことが脳裏に甦る。
そう、昨年のGWに七入の少し上で道路へ飛び出て来た鹿とぶつかってしまった事だ。
こうなったらもうスピードはかなり控えて御池に上がるしかないと覚悟を決めて車を走らせた。
九十九折の道はヘッドライトを遠目にしても道が急勾配過ぎて光が遠くまで届かない。
ビクビクしながらそろりそろりと幾つものカーブをすり抜け、なんとか無事御池駐車場に辿り着いた。
駐車場の割と手前の方の端に場所を決め、車中泊の準備をする。
車中泊はこれまでに何度かして来たが、テント泊装備のザックがある時など荷物が多いと
車内がゴチャゴチャになってしまい非常に煩わしい。
なので事前に車内用の棚兼テーブルを自作してセットして来た。
実際使ってみて便利は便利だが、まだまだ改良が必要なことが分かった。
晩飯を済ませたらさっさと寝てしまえば良いのだが、俗世間の生活リズムが染み付いてしまい
なかなかそういう訳にもいかず、時間を持て余して悶々とする。時間の潰し方にも何か良案が必要だ。
翌朝起きて飯を食い
コーヒー飲んだら
お出掛けだ。
乗り込んだバスは途中ブナ平がよく見渡せる場所で一時停車し
乗客にその素晴らしい景色を暫し眺めさせてくれる。
沼山峠休憩所に到着、バスを降りる。
乗って来たのは電気バスだった。
後から知ったけどコレ、中国製だそうな・・・。
今期、売店の営業は休止、単なる休憩所となっていた。
休憩所といえば、赤田代の温泉休憩所が今期で廃業するそうだ。
コロナを機に検討されたのか。
沼山峠休憩所から登り始め、下りが始まって間も無く前方に物凄く鮮やかな
オレンジ色の物体があるのが見えた。
余りにも鮮やかな色だったので、てっきり仮設の人工物でもあるのかと思ってしまったが
近づくにつれそれは紅葉したカエデの木だと分かった。
ちょうど沼山峠展望台のすぐ前。見事な色だ。
少し先にも紅葉したカエデ。
更に下り、いよいよ木々の合間から枯れ色の大江湿原が見えて来る。
気分が高まって来る。
大江湿原。ここまで来ると尾瀬に来たという実感がより一層強く湧き上がる。
尾瀬沼も見えて来た。
黄金色に染まった湿原。
苔まで赤くなる。
黄色く色づいたダケカンバの葉もまだ残っている。
マルバダケブキの果穂。
爆音を響かせ飛んで来るヘリ。
まだ尾瀬沼東岸の建設工事は終わっていないのか。
頭に雲を乗せた燧ヶ岳。
三本唐松。
冬に向けてなのか看板が外されている。
真っ黒なトンボ。イトトンボ以外で黒いのはあんまり見た記憶がないかも。
尾瀬沼ビジターセンター。久し振りに立ち入って展示物を見学させてもらった。
ちなみに長蔵小屋関連の施設はもう全て閉められていた。
ビジターセンター等の新築工事。思ったより進んでる。
この後、尾瀬沼ヒュッテまで行きキャンプ場の受付開始時間を確認。
そして、屋外のベンチにてサブザックに必要な物を詰め替え、メインザックをデポした。
身軽になってまずは東岸の周辺散策。
写真で見るとそうでもないが、かなり太い倒木。
試しに年輪を数えてみたが145までは確認出来た。
釜ッ堀湿原からビュースポットまで。
東岸の散策を終え、尾瀬沼キャンプ場の奥から小渕沢田代を目指す。
木道は早々になくなる。
一箇所だけ岩ゴロゴロの所があるが道全般割と歩きやすい。
尾瀬は苔の種類も豊富だ。
尾瀬沼が見えるくらいの高さまで上がって来た。
燧の高さには及ばないけど。
この道の峠辺り。
何か文字が書かれていたのだろうが、もう痕跡すらない。
ここから少し下った先が小渕沢田代なのだが
結構急な下りだったのでトレッキングポールを手に握った。
また木道が始まったと思ったら大江湿原への分岐。
勿論右を行く。
いよいよ田代に入る。
雰囲気としては燧裏林道の横田代か、鳩待からアヤメ平方面へ行く途中の横田代に似てる気がした。
年季の入った表示板が雰囲気を醸し出す。
ひとつだけだが池塘もある。
広過ぎず狭過ぎず、なんとも居心地が良い感じだ。
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キンコウカの天然ドライフラワー。イワショウブのものは昨年見たがこれは初めて。
先へ進むと所により木道は水没。
田代の端の方まで行って引き返して来たが、シーソー状の木道を踏んだ時泥水が跳ねてしまった。
遠くに日光方面の山々。
雪を被っているのは日光白根山だろう。
自分以外誰もおらず、時折吹く風の音がするだけでとても静か。
日差しの暖かさが気持ち良い。
寝っ転がってみた
暫しマッタリと時間を過ごし、大江湿原経由で戻った。
つづく
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