火打今昔 其之弐

Dancinghorse

2008年12月09日 19:02

前回の記事「火打今昔 其之壱」の続き。
 
今度は「現代版火打石」とも言うべきライトマイファイヤー社製のファイヤースチールと
コフラン社製のマグネシウム・ファイヤースターターを使った火おこし。


まずはファイヤースチールで前回同様、自作した3種類の火口に火花を散らす。


火打石と比べるとファイヤースチールの方が凄まじい勢いで火花が散る。写真は写りが良くなかった
ので割愛するが、蒸し焼きにした火口は3種類とも割と簡単に着火した。
火口に着火出来ればそこから炎を立ち上げる事は可能なので、麻紐や枯れ草に火を燃やし移すことは
試みなかった。火花が凄まじいので、次は布を蒸し焼きにした火口以外の物に直接火花を散らしてみた。

   
ほぐした麻紐は・・・

   
一発で着火し、炎が上がる。

   
丸めたティッシュペーパーは・・・

   
これまた同様に一発。

   
枯れ草は2,3回火花を散らして少し炎が上がったがすぐに消えてしまった。少し水分が残っていたかも
知れない。草の種類や乾き具合をよく吟味すれば着火には問題無さそうである。一応この後に火打石の
火花だけでティッシュペーパーと麻紐に火が着くかどうか試してみたが燃え出すことはなかった。
どこかでティッシュペーパーに着火出来た記述を読んだような気がするのだが・・・。
分厚く大きい火打金を用い、火打石と接触する面を大きくして火花が多く出るようにすれば燃えるの
だろうか?




次にコフラン社製のマグネシウムファイヤースターター。
ライター石のような部分を擦る金属板は、火花が出やすいよう金鋸の刃に替えた。
ちなみにこのファイヤースターターには擦るための金属板は元々付属していなかったと記憶している。

   
まずはマグネシウムを使わず火花のみでほぐした麻紐に着火。

   
ファイヤースチールと同じ物なので、やはり1発で炎が上がった。

今度はマグシウムも使い枯れ草に火を着けてみる。金鋸の刃の背でマグネシウムの角を削り落とし
削りカスを作る。削りカスはとても薄く軽いので、そよ風程度で飛ばされ散ってしまい難儀した。
強風下では風を完全に遮るものが無ければ使えないと思っておいた方が良いかも知れない。

   
削りカスの量が少ない気もしたが、適量が分からないので取り敢えずこのぐらい。

   
すぐそばに枯れ草を置き、マグネシウムの削りカスに火花を散らす。

   
削りカスがボッと炎を上げて燃え、その炎が枯れ草に燃え移り着火成功。
これにて火おこし作業は一通り終了。


今回使った火打石とファイヤースチール、どっちが優秀かなと考えるとやはりファイヤースチールに
軍配が上がるかも知れない。火打石の火花で直接着火出来る物はファイヤースチールのそれに比べ
多くない。もし万が一どちらか携行が必要な状況になったら迷わずファイヤースチールを選ぶだろう。
しかし、ファイヤースチールでは割と簡単に着火出来てしまうので、火おこしのプロセスを楽しむ
ならば火打石の方が面白いと思う。ストーブ(バーナー)に例えて言うならガスと液燃の違いと言った
ところだろうか? 手間が掛かれば掛かる分だけ、その中に工夫や味わいの入り込む余地がある。

日常生活において、ライターやマッチなどの便利な道具を差し置いて火打石を使うには多少難が
あるかも知れないが、時間的に余裕のある非日常、特にキャンプでなら遊びなどのひとつとして
取り入れてみるのも面白いかも知れない。


※あまりよく調べずに書いたり思いつきで適当に試したりしてるので、間違ってたりおかしかったり
 する部分があるかも知れませんがどうかお許しを。また、火打石や火の取り扱いには多少なりとも
 危険が伴いますので「よし、自分もやってみよう」なんて奇特な方は充分御注意下さい。





ライトマイファイヤー・ファイヤースチールスカウト 約3000回点火可能
 

ライトマイファイヤー・ファイヤースチールアーミー 約12000回点火可能
 

コフラン・マグネシウムファイアースターター
 

その他ファイヤースターター
 

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